カテゴリ:授業
唾腺染色体の観察
3年生選択B生物ではユスリカの幼虫のアカムシを使って、唾腺染色体の観察をしました。唾腺細胞は普通の細胞とはことなり染色体が巨大で、酢酸オルセインで染色して観察することができます。
染色時間は5分以上置く必要があります。
アカムシは釣具店で購入しました。デザートカップに入って200円ほどです。
冷蔵庫で保存していましたが、10月1日に購入したものが10月6日でも多く生きており、複数クラスで授業日が離れていても問題なく観察できました。
体細胞分裂の観察【準備】
根端細胞を用いた体細胞分裂の観察の仕込みをしています。
以前の勤め先で他の先生がしていたなあ。生物では鉄板だよなぁ。高校入試でも頻出問題・・・。
のような個人的印象のある今回の題材ですが、自分で大量仕込みをするのは初めてでした(できれば長期保存して来年も使いたい)。インターネットでも書籍でも、たくさんの材料、手法が紹介されています。
今回は令和2年度新座高校実験の人バージョンで体細胞分裂の仕込みをご紹介します。
※観察については後日別の記事でご紹介します。
1.準備するもの
(1)材料
ハネギ
(2)準備するもの
プラスチックバット、脱脂綿、キッチンペーパー、ラップ、水道水、精製水、ビーカー(大・中・小)、温度計、お茶パック、手袋
(3)試薬等
固定液(エタノール:酢酸=3:1)、解離液(塩酸1mol/l)、保存液(エタノール70%)
2.手順
(1)発根させ固定する
① プラスチックバットに脱脂綿とキッチンペーパーを重ねてしき、水で浸す。
② ハネギの種を4つまみ①に撒き、ラップをかける。私の親指と人差し指でつまむと1つまみだいたい50粒。
③ 人工気象器(23℃、明期9時〜17時)に入れて程よく(根の長さが1cm〜2cm)なるまで待つ。
④ 朝9時を目処に、③の根を回収し、固定液に浸す。
(2)解離して保存する
※手袋をして作業する
① お茶パックに(1)④を入れる。固定液は捨てる
② ビーカー中に精製水を入れておく
③ ビーカー大に水を入れ電子レンジで加熱し80℃くらいにする
④ ビーカー小に解離液を入れ③で湯煎し60℃にする
⑤ ①を④に入れ、1分30秒ほど解離させる
⑥ ⑤を②にいれ解離液を洗う。(特に撹拌などせずつけておくだけ2分以上)
⑦ ⑥を保存液に入れて冷蔵庫で保管しておく
3.備考
1(1)→さまざまな材料が考えらますが、大量に作るにはハネギが適しているようです。1袋10g入でバット5枚に撒いて少し余りました。
1(3)保存液→長期保存が期待できますが、細胞が脱水して少し縮んでしまいます。脱アルコールをすればもとに戻りますが手間が一つ増えます。精製水に浸して保存してみたところ10日後にも観察することができました。解離する前の状態でも保存しておきます。
2→今回、9月24日(木)に種を撒き、9月28日(月)に固定しました。
2(1)①→キッチンペーパーを脱脂綿の上に重ねることで、根が脱脂綿に絡まなくなります
2(1)③→人工気象器の棚によって発根率や根の長さに差がありました。発根中は1日に1度、棚を入れ替えたほうが良いと考えられます。
2(1)④→固定時間はあまり関係ないという話もありますが、16時頃に固定したものと比べると9時に固定したもののほうが分裂像が多かったです。
2(2)手袋→温かい塩酸は常温の塩酸より手にかかると痛かったです。ピリピリではなく鈍痛でした。
2(2)⑤→1分だと繊維感がまだ残っているかつ根の中まで染色しにくく、2分だと押しつぶしたときに潰れすぎて細胞と細胞の境が見えにくくなりました。
ボルボックスの分裂
先週、2年生の生物基礎ではボルボックスとゾウリムシの観察を行いました。
そのなか、あるクラスの授業中にボルボックスの分裂が起きました。モニターに映していたので、クラス全員で観察することができ歓声が上がりました。
突然のことでつたない写真ではありますが、飛び出す様子がわかるかと思います。
減数分裂の観察
2学期のはじめ、3年選択B生物では減数分裂の観察をしました。
今回、テッポウユリの花粉簿細胞の分裂をフォイルゲン染色をして観察しました。
6月に試料の採取・固定をし、8月に染色したものを授業で扱いました。保存・染色のなかで細胞の形が悪くなってしまいましたが、染色体の変容が観察できるかと思います。
ボルボックスが増えました
8月上旬、こちらの記事で作成した培地にボルボックスを植え継ぎました。
本日確認しましたところ、よく増えて来ましたのでご紹介します。
緑色の粒がボルボックスです。これからまだまだ増えそうです。
顕微鏡だとこのようにみえます。
3年生は昨年の授業で観察したのを覚えていますね。
2年生の皆さん、2学期の授業でボルボックスを観察するのをどうぞお楽しみに。
実物はもっときれいですよ。
ボルボックスの培地
ボルボックスの培地を作りましたので、その方法をご紹介します。
1.準備するもの(400ml容量の培地3つ分)
(1)器具等
びん…3本、アルミ箔、オートクレーブ
(2)試薬等
精製水…1000ml、ハイポネックス…1ml、大理石…6粒くらい
2.手順
(1)精製水にハイポネックスを混ぜる。(0.1%濃度)
(2)びん3本にそれぞれ赤玉土(底から3㎝くらい)と大理石(2粒)を入れる
(3)(2)に(1)を注ぐ
(4)アルミ箔で蓋をして、オートクレーブで滅菌する
完成 1本ずつ植え継ぎして使います。
【オートクレーブとはなんぞ】
簡単に言うと、大きな電気圧力鍋です。高温高圧で滅菌します。培地やそれに使う容器を滅菌しておくことで、目的外の菌が増えてしうことを防ぎます。
オートクレーブは水を沸かして、水蒸気を中に閉じ込めることで圧力を上げます。水道水を使うと、カルキが中にたまってしまうので、精製水を使います。
精製水は水道水より費用が掛かります。なので、オートクレーブを稼働させるときはほかの器具等も一緒に滅菌します。
ヒドラってこんな生き物
ゲームで「ヒドラ」という名前のモンスターっていますよね。多頭のドラゴンのような。これは、神話に出てくる怪物をモデルにしているそうです。
さて、現実にもヒドラという名前の生き物がいます。新座高校でも飼育をしていて、生物室の水槽でひっそりと増えたり減ったり生きています。
それが、これです
どれがヒドラかわかりますか?
シャーレに一匹だけとって見ましょう
子どもが生えている特徴的な個体をピックアップしました。かわいいですね。
最後に、顕微鏡の写真です。20倍で見ています。
ゲームのヒドラとは全く似ていません。火を吹いたり暴れたりするどころかかなりか弱そうな見た目です。そして、分類としてはクラゲの仲間です。
別の記事で、餌やりについてまとめます。
餌の仕込みがまた手間がかかるのですが。一生懸命に餌を食べるヒドラたちを見るのは楽しいのです。
カタラーゼの性質 おまけ
【おまけ1】
カタラーゼの性質の実験についてHPに掲載すべく授業外で実験を行ったところ、予想に反する結果になりました。
予想:試験管CとDは同程度の反応を示す
結果:試験管DがCより多く気体が発生した
そういえば試験管Dは熱が冷める前に過酸化水素水を加えました。このことから試験管EとFを新たに用意し、過酸化水素水を3ml加えました。
試験管E:(二酸化マンガン、精製水、沸騰石)→加熱直後
試験管F:(二酸化マンガン、精製水、沸騰石)→加熱後、流水で冷却
結果 左:試験管E 右:試験管F
ということで、気体の発生量には温度も関係することがわかりました。
そして、「二酸化マンガンと過酸化水素水のどちらが温度の影響を受けているか」についてがまた気になってくるところですね。
夏は過酸化水素水の分解量が増えるので、過酸化水素水のほうだろうなと考えています。さて、どのような手法で確かめましょう。考え中です。
【おまけ2】
豚レバーの下ごしらえについてです。
今回はスライスされた豚レバーを広げて冷凍し、凍ったところで5mm程度のさいの目切りにしています。1かけらずつ試験に使用しています。レバーはニュルニュルして扱いづらいですが、冷凍してしまえば容易です。
レバーをすりつぶした液を使用することもあります。この方法はよりしっかり反応させることができ、定量的に実験をおこなえます。しかし、すりつぶし液は保存が難しく、匂います。