校長ブログ
自分でやってみること
本日5月31日は体育祭の予定だったが、天候不良のため延期となりました。
先日埼玉県芸術文化振興財団の 理事長さんと彩の国さいたま芸術劇場の館長さんとお会いしました。その中で、生徒の皆さんにお客さんとして来場してほしいというお話がありました。
生徒の皆さんは、これまで何回ぐらい劇場に出かけたことがあるのでしょう。映画館なら何度もあっても、劇場は全くないという人も多いかもしれません。映画だって自宅で見る手段はいくらでもあるわけですから、映画館だってほとんど行かないという人はこちらが思っている以上多いのかもしれません。
劇場に足を運ぶとしても、チケットの代金は結構高いもの。さらにかなり前から日程を調整しておく必要だってあるわけで。こういったことが劇場に行く機会を減らす原因にもなってしまうのでしょう。
それでも、どういった形でもいいから出かけてみてほしいと思っています。それが好きな芸能人目当てであってもいいし、たまたま無料招待だったからであってもいいのです。劇場という空間に身を置き、その空気を感じてくれたのなら。実際に自ら足を運ぶことで感じることがきっとあるはずです。それは直接その人の生活には影響はないかもしれませんが、何かしらの形で残っていくことでしょう。
体育祭は1週間先になりました。しかし昨日の予行を見て、生徒諸君がこれまで準備してきたことが形になっているのだなあと感じさせられました。みんなが自分でやってきたからこそ昨日を迎えられたはずです。この延期を好機と考え、本番を迎えてください。
映画館でも劇場でも、開演時に客電が落ちる時が私は好きです。それから劇場で本番が終わった後、お客さんが帰り、舞台上の撤収もすんだ何もない舞台上に立って劇場内を見渡すときも。
自分で実際にやってみてこそ感じるその感覚は、何にも代えがたい価値があるはずです。そんな感覚をみんなにもたくさん味わってほしいと思うのです。
時間をいかに使うのか
令和6年度が始まり1か月が過ぎました。生徒たちは新しい環境に次第に慣れ学校生活を送っています。
始業式に、今年度は「挑戦しよう。動いてみよう。」という話をしました。我々は良くも悪くも時間に縛られて生活しています。私も校長室の時計を見て、「あと○○時間しかない」「もう○○時だ」等と毎日時間を気にしながらの生活です。そんな毎日のなかで、時々「あと○○時間あったらな」とと考えることがあります。それが数時間であったりわずか数分であったりしますが、いずれにしても時間を気にすることにはさほど違いはないでしょう。
では、1日が30時間だったらどうでしょう。今より1日当たり6時間、割合にして25%分長くなるわけですから、さぞかし多くのことができるようになるのでしょう。そして、もう「時間が足りない」ということもなくなるのでしょう。
と書きましたが、おそらく多くの人は「そんなことはない」と思うのではないでしょうか。仮に1日が30時間だったとしても、やはり「あと○○時間あったらな」と考えることになるのでしょう。
そもそもこの【時間】というものは感覚的なものであり、長い短いもその場その場の感覚や状況で変わってしまいます。それがたまたま時計というものが存在することによって一律に長さが決まっているだけでしかありません。
先を見通して準備を進める。すべては自分の意識の持ち方次第ではあるのでしょう。そんなことは当たり前だと言われてしまいそうですが、自戒を込めてあえて口にしてしまうのです。
生徒の皆さんが、少しでも早く今年挑戦することを見つけ、動きだしてくれることを楽しみにしています。
4月8日(月) 入学式
4月8日に新入生が入学しました。
今年度、桜の開花が遅かったことにより、桜の花に囲まれたなかでの入学式でした。
式辞として以下のような話をさせていただきました。
令和6年度 入学式式辞 令和6年4月8日(月)
一日一日と温かさが増す今日の佳き日に、多数の保護者の皆様のご臨席を得て、このように入学式を挙行できますことは、私たち教職員、在校生にとりまして大きな喜びであります。
ただいま入学を許可されました199名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。これからはじまる新座高校での学校生活は、きっと皆さんにとってかけがえのないものになることでしょう。私たち教職員一同、皆さんの入学を心より歓迎し、成長のお手伝いをしてまいります。
社会が目まぐるしく変化し、AIが台頭していくことが予測される現在、人はどう生きていくべきなのでしょう。
我々はこれまで、様々な問いかけをされ、それに対して正解を答えることを求められる場が多くありました。しかしこれからは正解のない問いに答えたり、問いを考えたりすることが求められていくようです。
また、人は一人では生きていけないとも言います。周囲と協力しながら誰かのため、世のためにどう行動していけばいいのかが問われています。
本校の教育目標は、「変化が激しい社会を生き抜くために、社会人として自立し、主体的に社会に貢献できる生徒を育成する」です。
答えを待つときは終わりなのです。自分中心な考え方が求められてはいないのです。とはいえ毎日どう過ごしていけばいいのでしょうか。
「夢」を持てともいいます。今見つかっていないなら、夢と出会うその日のために、日々の学校生活を大事にし、仲間を大事にし、主体的に、真剣に取り組んでいきましょう。
人にやさしく自分に厳しくし、集団の中で自信と誇りを身に着けて社会に旅立っていくことを願っています。
保護者の皆様、この度はお子様のご入学、誠におめでとうございます。そして本日は御多忙の中、入学式におこしいただきありがとうございました。本日より私たち教職員一同は、お子様の成長を全力でサポートしてまいります。学校とご家庭が手を携えて一緒に取り組んでいくことが肝要だと考えております。何卒御支援と御協力をよろしくお願いいたします。
5年後、10年後に新入生の皆さんが「新座高校でよかった、あのときの経験が今こんなふうに活きている」と言ってくれることを心から願い、式辞とさせていただきます。
令和6年4月8日
埼玉県立新座高等学校長 松島 雄哉
3月24日(金)第3学期終業式 校長のことば
校内は桜が満開でとてもきれいです。そんな中、体育館にて 第3学期終業式を行いました。
「校長のことば」を掲載します。ご一読いただけましたら幸いです
内容は次のとおりです。
1 1年間を3つの視点からの振り返り
・自分が「成長」することができましたか。
・お互いに「成長」することができましたか。
・「より良い学校づくり」に協力することができましたか。
人と比べる必要はありません。自分で一歩一歩成長したと感じるとともに、一所懸命に努力したなら自分を
『よくやったね』とほめてください。
2 3年生の頑張り~あなたもできます(You can do it!)
3月10日(金)に161名の3年生の生徒が「笑顔で」卒業していきました。
3年生は自分の進路先について一所懸命に考えて、友人・先生・保護者の方々からのサポートを受けて
挑戦することを選び、努力を重ね、自分の希望する進路先の合格・内定を勝ち取ることができました。
1,2年生のみなさんも、「成長する」、「意識が変わる」、「行動する」、「乗り越える」ことができます。
3 「スラムダンク勝利学」~映画「スラムダンク」
「勝利」とは、自分が変化すること、いろいろな考え方をすることです。
授業なら、自分が学習を重ねる、友人におしえてもらう、分からない生徒に教えてあげ、
クラスの全生徒ができるようになる。
授業でも、実は、みなさんは、「勝利」を手にしているのです。
「あいさつ」や「(感謝の)ありがとう」が、大切です。
さあ、生徒のみなさん、楽しい高校生活にするために、友人や先生に「おはようございます」、「こんにちは」、「さようなら」とあいさつし、「ありがとう(ございました)」と感謝を伝えましょう!
おわりに、
生徒のみなさんに「七転び八起き」という言葉を贈ります。「何度、失敗しても、あきらめずに努力する」という意味です。前向きな考え方」を身に付け、「努力」を続けていれば、「幸せ」に近づくことができると思います。
もう少しでコロナが収束し、普段の学校生活が戻りそうです。新座高校生、ガンバレ!
以上で終わります
3月10㈮ 第48回卒業証書授与式を挙行しました
本日、本校体育館にて第48回 卒業証書授与式を挙行しました。多数の保護者の皆様のご列席があり、教職員と1,2年生の生徒代表の生徒会長で温かな雰囲気の中で行いました。卒業生の今後の活躍を期待しています。卒業生の保護者の皆さま、本日はありがとうございました。以下に「式辞」を載せましたので、ご一読頂けましたら幸いです。
「式 辞」
春のうららかな陽光が降り注ぎ、校内の桜の花も咲き始める今日の佳き日に、多くの保護者の皆様方のご列席を賜り、本日、「第四十八回卒業証書授与式」を挙行できますことは、卒業生はもとより、私たち教職員にとりましても、この上のない喜びでございます。心より厚く感謝を申し上げます。
ただ今、卒業証書を授与致しました161名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。本日より、1万人以上いる本校卒業生の仲間入りとなりました。
さて、卒業生のみなさんは、2011年に東日本大震災を経験し、幼稚園や保育園の卒園式また小学校の入学式もできなかった生徒がいたと聞いています。その後は、小学校・中学校と順調に学校生活を送ることができました。ところが、中学3年の3学期から世界的なコロナ禍となり、中学校での卒業式もできなかった生徒もいたと聞いています。本校に入学してからも入学式の翌日から5月末までと臨時休業となりました。このままでは学校生活や部活動や進路はどうなってしまうのだろうと不安に思った人も多かったのではないでしょうか。
しかしながら、卒業生のみなさんは、4月から担任の先生方から電話やICTを活用した面談を行い、コミュニケーションをとり始めました。卒業生のみなさんは自分でもいろいろと考える時間ができて行動することができたと思います。それ故、6月から始まった学校生活にも徐々に慣れ、その後は笑顔で学校生活を送ることができたのではないでしょうか。
ここ3年間、コロナウィルス感染拡大防止の制限がある中、卒業生のみなさんは、今までとは違う形式の体育祭、落葉祭に主体的に参加し行事を盛り上げてくれました。特に、応援合戦での卒業生のみなさんの1,2年生に対する「リーダーシップ」は素晴らしいもので伝統のある新座高校を実感できるものでした。私はその「リーダーシップ」に感動しました。
また、3年間を通して、次の5つの力をつけ伸ばすことができたと思います。
生涯にわたり学び続ける力である「学習する力」、円滑な人間関係をつくり維持する力である「コミュニケーション力」、自分と他者を大切にする力である「思い合う力」、自分で考え判断してよい行動をする力である「自己指導能力」、将来に向けて考えて行動する力である「進路行動力」です。私は「卒業生のみなさんが、人として生きる力を身に付け伸ばし、成長したこと」をとても素晴らしい、そして誇りに思います。
さて、これから卒業生のみなさんは進学する人、就職する人に分かれますが、最終的には「大きく変わる世の中」に出ることになります。時代の変化に対応して自分を変えて社会を生き抜くことが必要です。
さて、「卒業生のみなさんは、どう生きていきますか。」
そこで私から次の3つのことを伝えたいと思います。
1つ目は、「自分」を大切にして、新座高校で身に付けた「自分で考えて行動する力」を発揮して人生を歩んでいってほしいということです。卒業生のみなさんも好きなことを見つけ努力を重ねてより良い人生を歩んでください。
2つ目は、「他人」を大切にして、「思いやり」を持って人と接して、共に「幸せ」になってほしいということです。相手のためにも、自分のためにも「思いやり」を大切にしてより良い行動をしてください。
3つ目は、今後は、広く社会の一員としての「自覚」と「責任」を持ち、「より良い社会づくり」に貢献してほしいということです。卒業生のみなさんも自分がする仕事や活動で社会の役に立ってください。
人生には、良い時期もあれば、今回のコロナ禍など大変な時期もあります。時に、自分の力だけではどうにもできないことが起きます。でもやまない雨はありません。必ず晴れの日が来ます。人としてどのように生きるかをよく考えてから行動し、多様な人々と一緒に「豊かな社会」を築いてください。「みんなの心が共に響きあう学校」新座高校で学んだことがきっとこれからの人生に役に立つと思います。人生に対して前向きに考え、世の中のたくさんの人々と出会い、仕事や活動をしてください。そうすれば、必ず、あなたにとっても、日本、世界の人々にとっても「より良い未来」が開けていくものと、私は信じています。
保護者の皆さま方には三年間学校へのご理解・ご協力をいただきまして誠にありがとうございました。心よりお子様のご卒業をお祝い申し上げます。今日の佳き日を迎え、少し肩の荷が下り、安堵されていることでしょう。お子様のこれからの活躍を見守ってください。
結びに、将来、卒業生の全員が、「自分の人生も、世の中も、より良い方向に進んでいるな」と感じ、幸せな人生を過ごしていることを祈念し、式辞といたします。
令和5年3月10日
埼玉県立新座高等学校長 横山 和良