体細胞分裂の観察【準備】

 根端細胞を用いた体細胞分裂の観察の仕込みをしています。

 以前の勤め先で他の先生がしていたなあ。生物では鉄板だよなぁ。高校入試でも頻出問題・・・。

のような個人的印象のある今回の題材ですが、自分で大量仕込みをするのは初めてでした(できれば長期保存して来年も使いたい)。インターネットでも書籍でも、たくさんの材料、手法が紹介されています。

 今回は令和2年度新座高校実験の人バージョンで体細胞分裂の仕込みをご紹介します。

 ※観察については後日別の記事でご紹介します。

 

1.準備するもの

(1)材料

ハネギ

(2)準備するもの

プラスチックバット、脱脂綿、キッチンペーパー、ラップ、水道水、精製水、ビーカー(大・中・小)、温度計、お茶パック、手袋

(3)試薬等

固定液(エタノール:酢酸=3:1)、解離液(塩酸1mol/l)、保存液(エタノール70%)

2.手順

(1)発根させ固定する

① プラスチックバットに脱脂綿とキッチンペーパーを重ねてしき、水で浸す。

② ハネギの種を4つまみ①に撒き、ラップをかける。私の親指と人差し指でつまむと1つまみだいたい50粒。

③ 人工気象器(23℃、明期9時〜17時)に入れて程よく(根の長さが1cm〜2cm)なるまで待つ。

④ 朝9時を目処に、③の根を回収し、固定液に浸す。

(2)解離して保存する 

※手袋をして作業する

① お茶パックに(1)④を入れる。固定液は捨てる

② ビーカー中に精製水を入れておく

③ ビーカー大に水を入れ電子レンジで加熱し80℃くらいにする

④ ビーカー小に解離液を入れ③で湯煎し60℃にする

⑤ ①を④に入れ、1分30秒ほど解離させる

⑥ ⑤を②にいれ解離液を洗う。(特に撹拌などせずつけておくだけ2分以上)

⑦ ⑥を保存液に入れて冷蔵庫で保管しておく

 

3.備考

1(1)→さまざまな材料が考えらますが、大量に作るにはハネギが適しているようです。1袋10g入でバット5枚に撒いて少し余りました。

1(3)保存液→長期保存が期待できますが、細胞が脱水して少し縮んでしまいます。脱アルコールをすればもとに戻りますが手間が一つ増えます。精製水に浸して保存してみたところ10日後にも観察することができました。解離する前の状態でも保存しておきます。

2→今回、9月24日(木)に種を撒き、9月28日(月)に固定しました。

2(1)①→キッチンペーパーを脱脂綿の上に重ねることで、根が脱脂綿に絡まなくなります

2(1)③→人工気象器の棚によって発根率や根の長さに差がありました。発根中は1日に1度、棚を入れ替えたほうが良いと考えられます。

2(1)④→固定時間はあまり関係ないという話もありますが、16時頃に固定したものと比べると9時に固定したもののほうが分裂像が多かったです。

2(2)手袋→温かい塩酸は常温の塩酸より手にかかると痛かったです。ピリピリではなく鈍痛でした。

2(2)⑤→1分だと繊維感がまだ残っているかつ根の中まで染色しにくく、2分だと押しつぶしたときに潰れすぎて細胞と細胞の境が見えにくくなりました。