2021年3月の記事一覧
「令和2年度 3学期 終業式 校長の言葉」 3月24日(水)リモート方式にて実施
生徒のみなさん、おはようございます。校内の桜の花も満開となり、春の訪れを感じることができています。
さて、今日は3つのことについてお話します。
1 コロナウィルス感染防止の協力
2 1,2年生の生徒のみなさんの1年間の取り組み
3 1学期の終業式にお話しした校長からのお願い
1つ目は、「コロナウィルス感染防止」についてです。4月5月と臨時休業となり6月から学校が再開して7月に期末テストとなりました。2学期、3学期もいろいろな制限がある中の学校生活でしたが、生徒のみなさんはどうでしたか。コロナ禍の中、いろいろな苦労があったことと思います。
「コロナウィルス感染防止」については、生徒のみなさん一人ひとりが、「マスク着用、消毒、換気」に気を付け、1月に緊急事態宣言が埼玉県に出されて、新たに「黙食」にも協力してもらいました。ここまで学校ではおおむね良好な状態で年度末を迎えることができています。
生徒のみなさんの協力に対して感謝を伝えたいと思います。
「ありがとう。引き続き感染予防をお願いします。」
2つ目は、「今年度における1,2年生の生徒のみなさんの取り組みです」についてです。「4月、5月の臨時休業中」は1,2年生のみなさんは、ICTや電話を活用して担任の先生とやりとりをし、人間関係をつくることができていました。また、学校から出された課題学習にも生徒のみなさん一人ひとりが取り組み、「自分から学習する習慣」が身に付いたと思います。1年生は入学式してから初めての高校生活、2年生もクラス替えもあり長い臨時休業が続きました。
また、コロナ禍でさまざまな制限がある中で
「授業」、「学校行事」、「委員会活動・部活動」によく努力しました。
多くの生徒が前向きに授業に取り組み自分の学力を向上させていました。また、学校行事でもクラスの友人とコミュニケーションをとり、協力して落葉祭、体育祭を盛り上げてくれました。そして、部活動でもそれぞれ部の生徒たちがよく頑張っていました。運動部ではダンス部、野球部、サッカー部、バスケットボール部、バドミントン部、剣道部などの各部活動の生徒たちが頑張り、地区大会などで良い成績を収めることができました。また、文化部では吹奏楽部、軽音楽部、書道部など文化祭での発表やパフォーマンスなどで盛り上げてくれました。
生徒のみなさんの努力を誉めたいと思います。
『よく頑張りました。引き続き「授業」、「学校行事」、「委員会活動・部活動」に努力を続けてください、期待しています。』
3つ目は、1学期の終業式にお話しした「これから新座高校の生徒の皆さんに考えて行動してほしいこと」です。
・「自分を大切にして、自分を成長させてほしい」、
・「周囲の人を大切にして、お互いに成長してほしい」、
・「礼儀正しく生活してほしい」ということでした。
1,2年生のみなさん、今年度1年間でどれくらい自分が成長することができましたか。また、お互いに成長することができましたか。礼儀正しく生活できましたか。
人と比べる必要はありません。自分で一歩一歩成長するとともに、一所懸命に努力したなら自分を『よくやったね』とほめてください。また、友人やクラスメイトと接し、相手の「思いやり」を感じたら「ありがとう」と感謝の言葉を伝えましょう。きっと、あなたの人生が変わります。
そして「おはようございます。」、「さようなら。」とあいさつしてくれる生徒が増えてきたことと、多くの生徒が学校の校則を自分から守り「規律ある生活」を送ってくれていることは、校長としてうれしいことでした。
「新座高校には、素晴らしい生徒がたくさんいます。」そして「生徒を熱心にサポートしてくれる素晴らしい先生方がたくさんいます。」
新しい新座高校を作るのは「生徒と先生方(教職員)」です。是非、良い信頼関係をつくり「より良い新座高校」を一緒につくっていきましょう。
おわりに、生徒のみなさんに「一陽来復」という言葉を贈ります。
・意味は「よくないことが続いた後に、よいことが巡って来る。」ということです。
コロナが収束し、一日も早く普段の学校生活が戻ることを祈念しています。
以上で終わります。
令和3年3月12日 第46回卒業証書授与式 校長式辞
穏やかな日差しの中、本校の「第46回卒業証書授与式」をコロナウィルス感染防止対策をして行いました。
卒業生は晴れ晴れしい姿でした。以下に本日の校長式辞を掲載させていただきます。
式 辞
校内の桜のつぼみもふくらみ、まもなく咲き始める今日の佳き日に、多くの保護者の皆様方のご列席を賜り、本日、「第46回卒業証書授与式」を挙行できますことは、卒業生はもとより、私たち教職員にとりましても、この上のない喜びでございます。心より厚く感謝を申し上げます。
ただ今、卒業証書を授与しました159名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。本日より、1万人以上いる本校卒業生の仲間入りとなりました。
さて、卒業生のみなさんは、1,2年生までは順調に学校生活を送ってきました。ところが、世界的なコロナ禍となり、2年生の3月から、新年度4月5月と臨時休業となりました。3年生となり進路はどうなってしまうのだろうと不安に思った人も多かったのではないでしょうか。
しかしながら、卒業生のみなさんは、4月から担任の先生方からのICTを活用した面談を行い、コミュニケーションをとり始めました。卒業生のみなさんは自分でもいろいろと考える時間ができて行動することができたと思います。それ故、6月から始まった学校生活にもすぐに順応することができたのではないでしょうか。
2学期にはコロナウィルス感染拡大防止の制限がある中、今までとは違う形式の落葉祭、体育祭に主体的に参加し行事を盛り上げてくれました。特に、応援合戦での卒業生の1,2年生に対する「リーダーシップ」は素晴らしいもので伝統のある新座高校を実感できるものでした。校長としてその「リーダーシップ」に感謝しています。
さて、これから卒業生のみなさんは進学する人、就職する人に分かれますが、最終的には「大きく変わる世の中」に出ることになります。時代の変化に対応して自分を変えて社会を生き抜くことが必要です。そこで私から次の3つのことを伝えたいと思います。
1つ目は、「自分」を大切にして、新座高校で身に付けた「自分で考えて行動する力」を発揮して人生を歩んでいってほしいということです。具体的には、時に自分に厳しくし、目標に向かい努力し社会のルールを守り生活することです。そして時に自分に優しくして疲れた心を癒し「元気」を取り戻して人生を歩んでください。
2つ目は、「他人」を大切にして、「思いやり」を持って人と接して、共に「幸せ」になってほしいということです。ここで大河ドラマの主人公になっている埼玉県出身の渋沢栄一さんを紹介します。彼は子供の頃に学んだ「論語」から、人付き合いにおいて「思いやり」が大切であると説き、たくさんの人と会い、その人たちを思いやり、たくさんの会社の設立と教育・社会事業に貢献しました。みなさんも相手のためにも、自分のためにも「思いやり」を大切にしてください。
3つ目は、今後は、広く社会の一員としての「自覚」と「責任」を持ち、「より良い社会づくり」に貢献してほしいということです。ここで世界的なファッションデザイナーの山本寛斎さんを紹介します。彼は独学でファッションを学び、苦労の末、世界のデザイナーの憧れであるパリコレに出演することができました。しかしながら、その後は失敗がありどん底を味わいました。彼はそこで「どんなに苦しくても必ず道はある」と考え直し努力を重ね復活を果たしました。それ以降はイベントなどで世界を元気にする仕事を中心に行うとともに、ファッション業界の未来ある若者を支援して、「より良い社会づくり」に貢献しました。卒業生のみなさんも自分がする仕事や活動で社会の役に立ってください。
人生には、良い時期もあれば、今回のコロナ禍など大変な時期もあります。時に、自分の力だけではどうにもできないことが起きます。でもやまない雨はありません。必ず晴れの日が来ます。渋沢栄一さんや山本寛斎さんのように、人としてどのように生きるかをよく考えてから行動し、多様な人々と一緒に「豊かな社会」を築いてください。「みんなの心が共に響きあう学校」新座高校で学んだことがきっとこれからの人生に役に立つと思います。人生に対して前向きに考え、世の中のたくさんの人々と出会い、仕事や活動をしてください。そうすれば、必ず、あなたにとっても、日本、世界の人々にとっても「より良い未来」が開けていくものと、私は信じています。
保護者の皆さま方には三年間学校へのご理解・ご協力をいただきまして誠にありがとうございました。心よりお子様のご卒業をお祝い申し上げます。今日の日を迎えさぞかし肩の荷が下り安堵されていることでしょう。お子様のこれからの活躍を見守ってください。
結びに、将来、卒業生の全員が、将来、「自分の人生も、世の中も、より良い方向に進んでいるな」と感じ、幸せな人生を過ごしていることを祈念し、式辞といたします。
令和3年3月12日
埼玉県立新座高等学校長 横山 和良