2021年4月の記事一覧

令和3年度 第49回 入学式 校長 式辞

 春うららかな日差しの中、令和3年度 第49回 入学式を無事に挙行することができました。

以下に校長式辞を掲載させていただきます。ご一読していただけますと幸いです。 

  「式 辞」

 校内の桜の花も咲き終わり、若葉をつけ始めています。

 ただ今、入学を許可いたしました198名の生徒の皆さん、御入学おめでとうございます。在校生、教職員一同、みなさんの入学を、心から歓迎いたします。

 今年の入学式は新型コロナウイルス感染症の拡大防止のために、御来賓方々の御臨席を賜ることができず、とても残念です。しかしながら、ここに参列しました教職員と心をこめて入学式を挙行させていただきます。 

 本校は、昭和四十八年に新座市からの普通高校開設の要望を受けて開校し、四十九年目を迎えました。教育目標である「人として信頼され、志を持った生徒を育成する」という目標を達成するとともに、目指す学校像である「みんなの心が共に響きあう学校」という学校像の実現に向けて生徒・教職員が一丸となって、地域に根差し教育活動を行ってきた学校です。

 ここで、昨年度の新座高校の様子をお伝えしたいと思います。

 緊急事態宣言により、臨時休業が続き2か月遅れで学校が始まりました。私は、出会いを楽しみにしていた生徒たちを見て、やっぱり学校っていいなと感じました。

 二学期の十月に行われた文化祭。本校では落葉祭というのですが、コロナ禍だったからこその、試行錯誤があり、生徒と教員で一緒に作り上げ、大変見ごたえもあるものでした。

 また、体育祭では、順位の付く応援合戦の白熱した生徒の様子に、私も熱くなりました。また、三年生が下級生を引っ張り、よく面倒を見ていた姿や、そのリーダーシップに感心しました。

  十一月には生徒会役員選挙がありました。演説をしてくれた生徒たちのキーワードが、「みんなのために頑張る」、「新たなことに挑戦する」、「人と平等に接する」など、大変意欲に満ちたものでした。

 コロナ禍で大変だった中、昨年度は、皆勤賞、精勤賞をとる生徒が多かったことも、「新座高校が好き」という生徒がたくさんいることを実感できました。

 昨年度の生徒の学校満足度についてのアンケートを見ると、かなり高い満足度でした。生徒たちが学校を好きでいてくれることを、校長としてとても嬉しく思うとともに、学校が好きというのは、生徒達自身が学校を「楽しい場所」、「居心地の良い場所」になるように、学校を作ってくれたのだと感じました。

  居心地のいい場所になったのは、打ち込めるものがあったり、自分の気持ちを話せる友達がいたり、お互いにルールを守ったり、秩序を守っているからだと思いました。

  一年間、新座高校の様子を見たり、一緒に行事に参加したりしていくうちに、本校の生徒たちの良さや、それをサポートする先生方を見て、「いい学校」だなと感じました。

 先輩たちが築いてきたこの新座高校を、新入生のみなさんが是非、引き継いで行ってください。学校を作るのも、楽しくするのも新入生の皆さんです。

  私から高校で楽しく過ごすためのポイントを三つ話します。

 一つ目は、「自分を大切にしてほしい。」ということです。何かうまくいかずに自暴自棄になりたい時があるかもしれません。しかし家族にとっても、友達にとっても、先生にとっても、「大切なあなた」です。困ったときには誰かに話し、ゆっくり話を聞いてもらって解決して、前を向いていきましょう。先生方がサポートします。「雨降って地固まる。」という言葉のように、嫌なことがあっても、「明るい未来」が待っていると信じ行動してください。

  二つ目は、「周囲の人も大切にしてほしい。」ということです。自己中心的にはならず、他者理解をしていくこと。生徒同士でも、生徒と教員間でも同じです。相手がどんな気持ちで自分と向き合っているかを考え、しっかり話し合いをしていきましょう。他者を理解することで自分を理解してくれる人が増えるはずです。素敵な人間関係が築けるよう応援しています。

 三つ目は、「社会に出て仕事をするなどして貢献をする準備をしてほしい。」ということです。先ほど文化祭や体育祭の話をしたように、誰かの喜ぶ顔が見たくて頑張る、何かをやり遂げる、それらの力が今後社会に出た時役に立ちます。友達と協力する、みんなで規律やルールを守ることの大切さを、行事や学校生活の中で感じ取っていってください。新入生の皆さんの意識が高まり行動してくれることを期待しています。

 令和四年から十八歳を成人とし、社会参加を促すような法律に変わっていきます。成人の準備期間であるこの高校生生活を、皆さんはどう過ごしていきますか。

 「授業をしっかり受けたい」、「行事が楽しみ」、「部活動に力を注ぎたい」など、思いはそれぞれでしょう。皆さんの高校生生活が豊かになるよう教職員も一丸となって向き合っていきたいと思っています。困ったときは寄り添い、道を間違えそうなときには真剣に話し合い、時に叱ることもあるでしょう。これから新入生の皆さんと一緒に新座高校を作っていくのを楽しみにしています。

 

 保護者の皆さま方、お子様のご入学、誠におめでとうございます。お祝い申し上げます。これから三年間、学校へのご理解・ご協力をお願いいたします。お子様のこれからの新座高校での活躍を見守ってください。

 結びに、新入生の皆さんは今日、本校で第一歩を踏み出しました。これからの三年間が、今後の未来を決める大切な時期となります。それぞれの大きな「夢」に向かって、力強く一歩一歩歩んでいってください。

  新入生の皆さんの「大いなる成長」を祈念し、式辞といたします。

  令和三年四月八日                

  埼玉県立新座高等学校長 横山 和良

 

令和3年度 第1学期 始業式 校長のことば リモート形式で実施

 

 2年生,3年生の生徒のみなさん、おはようございます。桜の花も咲き終わり緑の葉が出てきました。いよいよ新年度が始まります。元気よくスタートしましょう。

 

 さて、今日は、3月に卒業した先輩の「卒業文集」に書いてあった文章を紹介しながら、今年度、2年生,3年生の生徒のみなさんに期待することについて次の3つのことをお話します。

 

1 自分を大切にして、自分を「成長」させてほしい。(次の段階へ)

2 他者を大切にして、お互いに「成長」してほしい。(次の段階へ)

3 新座高校の一員としての「自覚」と「責任」を持ち、「より良い学校づくり」に貢献してほしい。(新)

 

 

 まず一人目の卒業生の文章です。

題名:「私が過ごした新座高校」(内容は省略)

 

 この生徒は、新座高校で大きく「成長」したと書いてありました。どうやって成長させていくとよいか、アドバイスを伝えます。

1 自分を大切にして、自分を「成長」させてほしい。

       段階的に進めていきましょう。

 第1段階として、自分の個性・特性を知り、それを伸ばす力をつけましょう。何が好きで、どんなことに興味があるのか、自分を客観的に見てみましょう。「自己理解力」

 第2段階として、その時、その場所で、どのような行動が適切であるか自分で考えて決めて良いことを実行する、良くないことは実行しない力をつけましょう。「正しいことは何か」を判断して行動するようにしましょう。

                                                                                                                                                          「自己指導能力」

 第3段階として、自分で「夢」を持ち、それに向かって進む力をつけましょう。人生は「七転び八起き」です。失敗しても大丈です。ゆっくり前に進みましょう。「物事をやり抜く力」

 

次に二人目の卒業生の文章です。

題名:「友人の存在」(内容は省略)

 

 この生徒は、辛い時期があっても、友人と高め合うことができたと書いていましたね。「友達や周囲の人を大切にして」、お互いに成長させていくことが大切だと感じます。そのためのアドバイスを伝えます。

2 周囲の人を大切にして、お互いに「成長」してほしい。

 第1段階として、相手に「思いやり」を持って接してみましょう。そして、より良い人間関係を築き、維持する力をつけましょう。いじめは絶対にダメです。もし自分が相手の立場だったらどう思うかを想像してみてください。                                                                                                                                                                  「相手を思いやる力」

 第2段階として、相手の話をよく聞き理解して、それから自分で話をして理解してもらう力をつけましょう。自分を理解してもらうには、まず相手の話をよく聴きましょう。

                                 「お互いを理解する力」

 第3段階として、話し合う時に、お互いの考えや違いを認め、話し合いにより良い方向に導く力をつけましょう。自分が我慢する、相手が我慢するのではなく、お互いが納得するように話しあいをしましょう。                                                                                                                                                                               「話し合う力」

 

最後、三人目の卒業生の文章です。

題名:「感謝」(内容は省略)

 

 この生徒は、修学旅行や行事を通じて充実した高校生活ができたと書いています。体育祭でサポート役を担うことや、まとめようと思う気持ちが実を結んだのですね。新座高校の一員として「自覚」と「責任」を持ちましょう。そうすると、自然に「より良い学校」にしていこう、貢献しようという気持ちが生まれていきます。充実した生活を送るためのアドバイスを伝えます。

3 新座高校の一員としての「自覚」と「責任」を持ち、「より良い学校づくり」に貢献してほしい。

 第1段階として、集団の一員としてルールを守って集団生活を過ごす力をつけましょう。日々、自分をコントロールして生活していると、周囲の生徒、先生などはあなたのことを「信頼」をしてくれるようになります。                       「ルールを守る力」

 第2段階として、嬉しい時には共に喜び笑い、誰か困っている人がいれば寄り添い話を聴いてあげる共感する力をつけましょう。喜びは「2倍」になり、悲しみは「半分」になります。「共感する力」                          

 第3段階として、自分から授業、学校行事、委員会活動・部活動などに取り組み、仲間を助け合う力をつけましょう。一人のよい行動がクラス、学年、各委員会、各部活動によい影響を与えます。

                                    「協力する力」

 では、具体的にどう取り組めばよいのでしょうか。私からは2年生,3年生の生徒のみなさんに、次の3つのことに「自分から取り組むこと」を奨励します。

 

1 学習(授業、家庭学習)

2 学校行事(体育祭、落葉祭、門出を祝う会など)

3 委員会活動・生徒会活動・部活動

 

 自分で努力を続けることが「成長」、「より良い学校づくり」、「進路実現」に繋がります。たまに、困難な時もあるでしょう。そんな時には、一人で悩まず友人や先生方に相談してください、きっと話を聴いてくれると思います。

2,3年生のみなさんの今年1年間の活躍を期待しています。