2022年3月の記事一覧
「校長の言葉」 新座高校での1年間を振り返りましょう
令和3年度 3学期 終業式
3月24日(木)終業式にて「校長のことば」 ~新座高校での一年間を振り返りましょう~を1,2年生の生徒に向けてお話ししました。ご一読いただけましたら幸いです。
1、2年生の生徒のみなさん、「おはようございます。」
・「コロナウィルス感染防止」については、
生徒のみなさん一人ひとりが、「マスク着用、消毒、換気」に気を付けてくれました。
・生徒のみなさんの協力に対して「感謝」を 伝えたいと思います。
「ありがとう。引き続き、感染予防をお願いします。」
さて、本日は次の3つのことについてお話します。
1 1年生、2年生の生徒のみなさんの1年間の取り組み
2 1年間を3つの視点から振り返り
3 3年生の頑張り~あなたもできます(You can do it!)
1つ目は、「1、2年生の生徒のみなさんの1年間の取り組み」についてです。
・コロナ禍でさまざまな制限がある中で「授業」、「学校行事」、「委員会活動・生徒会活動・部活動」によく努力しました。
・多くの生徒が前向きに授業に取り組み自分の学力を向上させていました。
・生徒のみなさんの「努力」を誉めたいと思います。『よく頑張りました。引き続き「授業」、「学校行事」、
「委員会活動・生徒会活動・部活動」に努力を続けてください。 期待しています。』
2つ目は、1学期の始業式にお話しした「これから新座高校の生徒の皆さんに考えて
行動してほしいこと」です。
1 「自分を大切にして、自分を成長させてほしい」、
2 「周囲の人を大切にして、お互いに成長してほしい」、
3 「『より良い学校づくり』に協力してほしい」ということでした。
1,2年生のみなさん、今年度1年間でどれくらい
・自分が「成長」することができましたか。
・お互いに「成長」することができましたか。
・「より良い学校づくり」に協力することができましたか。
・人と比べる必要はありません。自分で一歩一歩成長したと感じるとともに、一所懸命に努力したなら自分を『よくやったね』とほめてください。
・友人やクラスメイトと接し、相手の「思いやり」を感じたら「ありがとう」と感謝の言葉を伝えましょう。
・きっと、あなた、友人、クラス、学年、学校がよい方向に変わっていきます。
・「おはようございます。」、「さようなら。」とあいさつしてくれる生徒が増えてきたことと、 多くの生徒が
学校の校則を自分から守り、「規律ある生活」を送ってくれていることは、 校長として「うれしい」ことでした。
3つ目は、3年生の頑張り~あなたもできます(You can do it!)です。
3月11日(金)に171名の3年生の生徒が「とびっきりの笑顔で」卒業していきました。
3年生は自分の進路先について一所懸命に考えて、友人・先生・保護者の方々からのサポートを受けて
挑戦することを選び、努力を重ね、自分の希望する進路先の合格・内定を勝ち取ることができました。
挑戦(チャレンジ)し見事に合格!(進学112名)
大学:拓殖大学(一般受験)、国士館大学、大東文化大学、東京都市大学、跡見女子学園大学、
十文字学園女子大学など41名
短期大学:女子栄養大学短期大学部、淑徳大学短期大学部など14名
専門学校:中央工学校、蕨戸田市医師会看護専門学校、武蔵野調理師専門学校、資生堂美容技術専門学校、秋草学園福祉教育専門学校、大原情報ビジネス専門学校、中央動物専門学校など57名
挑戦(チャレンジ)し見事に内定!(就職44名)
就職:滝野川信用金庫、日本郵便東京支社、グレープストーン、不二家、ビックカメラ、三越伊勢丹、ボン、陸上自衛隊など
3年生の生徒たちは、とてもよく頑張りました。でも、そんな彼ら、彼女たちも1年生の時は「普通の高校生」からスタートしました。学校での授業(ペア学習、グループ学習)、ロングホームルーム、総合的な探求の時間(進路・キャリア学習、生き方・在り方学習、人権教育)、学校行事(体育祭、落葉祭)、委員会活動、生徒会活動などの集団活動の中で、いろいろな人と出会い、話を聴き、考えて、行動を始めました。そして心と体が「成長する」とともに「意識が変わり」、自分から高校生の課題である「学習」、「社会心理(社会性)」、「進路」、「心と体の健康」に対して行動し、乗り越えることができました。
1,2年生のみなさんも、「成長する」、「意識が変わる」、「行動する」、「乗り越える」ことができます。
・新座高校には、生徒を熱心にサポートしてくれる素晴らしい先生方がたくさんいます。
・さあ、自分の未来を考えて、自分から行動を始めましょう。
・友人や他者(クラスメイト、先輩、後輩)と一緒に授業、学校行事、委員会活動・生徒会活動、部活動などに
努力しましょう。 きっと「楽しい高校生活」になります。
・そして「より良い新座高校」を一緒につくっていきましょう。
・おわりに、
生徒のみなさんに「七転び八起き」という言葉を贈ります。「何度、失敗しても、あきらめずに努力する」という意味です。前向きに努力を続けていれば、「幸せ」に近づくことになると思います。
コロナが収束し、一日も早く普段の学校生活が戻ることを祈念しています。
以上で終わります。
交通安全教室
本日1,2年生の生徒向けに「交通安全教室」を体育館で換気をしながら行いました。
生活委員会の生徒2名が司会を務め、元気な挨拶から始まりました。
講師の方は、日本自動車連盟(JAF)埼玉支部からご来校いただきました。
生徒の自転車運転のマナー向上と事故防止を目的に「一緒に考えてみよう」という呼びかけから講演が始まりました。プロジェクターを使い、交通事故の統計から、埼玉県での交通事故の様子の説明がありました。中でも「自転車での自動車との事故」の動画では頭がフロントガラスにぶつかり、その後頭から道路に落ちる様子を確認することができました。
まとめとして次の3点について説明がありました。
1 交通ルールを守る「意識」を持つ
2 交通安全を守る「行動」をする
3 「責任」を持つ
おわりに、生活委員会の生徒1名がお礼を述べ、「今後マナーを守り事故防止に気を付ける。」との言葉がありました。とても生徒にとり有意義な「交通安全教室」になりました。
第47回 卒業証書授与式
春うららかな今日のよき日に、本校の第47回卒業証書授与式を体育館にて、感染予防対策を行い、実施しました。
生徒会長の送辞では先輩たちへの憧れそして後を引き継ぐ決意が表明されました。卒業生の答辞では3年間の学校生活を振り返り、お世話になったすべての方々への感謝と卒業後もそれぞれの道で頑張る決意が伝えられました。とても良い内容で思わず眼がしらが熱くなりました。
私からも卒業生へのはなむけの言葉と保護者の方々に感謝を伝えました。以下に式辞を載せますのでご一読頂けましたら幸いです。
式 辞
あたたかな春の日差しが降り注ぎ、校内の桜の花もまもなく咲き始める今日の佳き日に、多くの保護者の皆様方のご列席を賜り、本日、「第四十七回卒業証書授与式」を挙行できますことは、卒業生はもとより、私たち教職員にとりましても、この上のない喜びでございます。心より厚く感謝を申し上げます。
ただ今、卒業証書を授与致しました一七十一名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。本日より、一万人以上いる本校卒業生の仲間入りとなりました。
さて、卒業生のみなさんは、中学校までは順調に学校生活を送ってきました。ところが、世界的なコロナ禍となり、1年生の3月から、2年生では4月5月と臨時休業となりました。このままでは学校生活や3年生となり進路はどうなってしまうのだろうと不安に思った人も多かったのではないでしょうか。
しかしながら、卒業生のみなさんは、2年生から担任の先生方からのICTを活用した面談を行い、コミュニケーションをとり始めました。卒業生のみなさんは自分でもいろいろと考える時間ができて行動することができたと思います。それ故6月から始まった学校生活にもすぐに順応することができたのではないでしょうか。
ここ2年間、コロナウィルス感染拡大防止の制限がある中、今までとは違う形式の体育祭、落葉祭に主体的に参加し行事を盛り上げてくれました。特に、応援合戦での卒業生のみなさんの1,2年生に対する「リーダーシップ」は素晴らしいもので伝統のある新座高校を実感できるものでした。私はその「リーダーシップ」に感動しました。
さて、これから卒業生のみなさんは進学する人、就職する人に分かれますが、最終的には「大きく変わる世の中」に出ることになります。時代の変化に対応して自分を変えて社会を生き抜くことが必要です。そこで私から次の3つのことを伝えたいと思います。
1つ目は、「自分」を大切にして、新座高校で身に付けた「自分で考えて行動する力」を発揮して人生を歩んでいってほしいということです。ここで、新座市出身で東京オリンピックにも出場した三宅宏実(みやけ ひろみ)選手を紹介します。彼女はこれまで2つのオリンピックで銀メダル、銅メダルを獲得しました。彼女は次のように言っています。「私は目標設定ができたので時間を忘れ、大好きな重量挙げに無我夢中になることができました。」卒業生のみなさんも好きなことを見つけ努力を重ねて人生を歩んでください。
2つ目は、「他人」を大切にして、「思いやり」を持って人と接して、共に「幸せ」になってほしいということです。ここで東京オリンピックのバドミントン混合ダブルスで一つ年上の先輩である東野有紗選手と銅メダルを獲得した渡辺 雄太(わたなべ ゆうた)選手を紹介します。彼は次のように言っています。「僕は混合ダブルスの準決勝に敗れ、とても先のことを考える気持ちにはなれなかった。それでも銅メダルをかけた戦いがやってくる。残された最後のチャンスだ。」渡辺選手ははともに戦う東野選手の気持ちを想像してみたそうです。「先輩はきっと切り替えている。どんな状況でもコートに立てば強い気持ちで戦ってくれる。そう信じていました。あとは自分がどれだけ切り替えられるかだなと……」。そして激戦を制し見事に銅メダルを獲得しました。みなさんも相手のためにも、自分のためにも「思いやり」を大切にして行動してください。
3つ目は、今後は、広く社会の一員としての「自覚」と「責任」を持ち、「より良い社会づくり」に貢献してほしいということです。ここで東京オリンピック・パラリンピックの招致成功に貢献し、自ら東京パラリンピックに出場した谷 真海(たに まみ)選手を紹介します。彼女はオリ・パラ招致を決めるスピーチでIOC委員の方々に向けて次のように言っています。「私は19歳のとき骨肉腫で右足の膝下を失い、一度は絶望の淵に沈みましたが陸上競技によって救われました。そして宮城県気仙沼市で暮らす自分の家族が東日本大震災で被災したつらい経験をしましたが、仲間たちと被災地の復興支援ために現地に行きました。そこで彼女はスポーツを通して被災者を元気づけるという大きな役割を果たしました。」その後、彼女は障がいのある人も、障がいのない人も一緒に生活できる「共生社会」について講演活動を行い、「より良い社会づくり」に貢献しています。卒業生のみなさんも自分がする仕事や活動で社会の役に立ってください。
人生には、良い時期もあれば、今回のコロナ禍など大変な時期もあります。時に、自分の力だけではどうにもできないことが起きます。でもやまない雨はありません。必ず晴れの日が来ます。三宅宏実さん、渡辺勇大さんや谷真海(たに まみ)さんのように、人としてどのように生きるかをよく考えてから行動し、多様な人々と一緒に「豊かな社会」を築いてください。「みんなの心が共に響きあう学校」新座高校で学んだことがきっとこれからの人生に役に立つと思います。人生に対して前向きに考え、世の中のたくさんの人々と出会い、仕事や活動をしてください。そうすれば、必ず、あなたにとっても、日本、世界の人々にとっても「より良い未来」が開けていくものと、私は信じています。
保護者の皆さま方には三年間学校へのご理解・ご協力をいただきまして誠にありがとうございました。心よりお子様のご卒業をお祝い申し上げます。今日の日を迎えさぞかし肩の荷が下り安堵されていることでしょう。お子様のこれからの活躍を見守ってください。
結びに、将来、卒業生の全員が、「自分の人生も、世の中も、より良い方向に進んでいるな」と感じ、幸せな人生を過ごしていることを祈念し、式辞といたします。
令和四年三月十一日